ラファ

まだ幼い頃、紙と鉛筆をもらえる前から、小枝や小石をとっては、嬉々として土の上に絵を描いていたものだった。そして鉛筆を手にした後、小学校ではノートも教科書も机も落書きで埋まってしまった…​

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 鉛筆ドローイングは、ボクにとって幼い頃から一番好きな技法だ。それはあまりにシンプルで幼子にもできるのだが、その実たいそうな技倆を要求される技法でもある。確かに、すべての美術家に事物をよく見、理解し、それをあるがままに描くという類い稀な技倆を要求するとすれば、それはドローイングをおいて外にない。言うまでもなく、それはあらゆる芸術活動の基礎である。ボクはいつも思い起こす。まだ幼い頃、紙と鉛筆をもらえる前から、小枝や小石をとっては、嬉々として土の上に絵を描いていたのを。思えば、ボクの人生の節目はいつも秋だった。そして“落ち葉”を主題とした、初めてのコンセプチュアル・ドローイング集が生まれた。以来、他に主題を求めつつ、その可能性を探っているが、たとえば、落ち葉は単に朽ち行く物体であるにもかかわらず、いやそうであればこそ、すべての鑑賞者に無限の解釈を許容する"開かれた"作品となる。ちょうど1世紀以上も前にヴィンセント・ヴァン・ゴッホが「古靴」を描いてみせたように。くだんの作品が、マルティン・ハイデガーを筆頭にして哲学論争を巻き起こしたことは記憶に新しい。

イギリス湖水地方在住の日本人美術家 | JAPANESE ARTIST IN THE ENGLISH LAKE DISTRICT | UNITED KINGDOM

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