ローング

プレパラトリー

ここに集めた習作は画材も支持体も様々で、ほとんどが作品制作のために用意したドローイングだが、習作とはいえ、作品とみなして十分と感じているもの。特に歴史人物の肖像画制作にはこのプロセスが欠かせない。

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 ある美術家はその活動期に数え切れないほどのドローイングを残すが、他の美術家は直接作品に向かう。またある美術家は、作品構成を様々試したり、アイデアやインスピレーションを具体化するのにふんだんに写真を使用する。レオナルド・ダ・ヴィンチはカメラ・オブスキュラを使用した最初期の美術家といわれる。また、その後100年余を経て、ヨハネス・フェルメールやカナレットの名で知られるジョヴァンニ・アントニオ・カナールが積極的にカメラ・オブスキュラを使用したとされる。近代では、フランシス・ベーコンやアンディ・ウォホールが、自身の創作に写真をふんだんに利用したことは有名だ。ボクはこのところ、オリジナルドローイングや画像をデジタル処理して創作を進めることが多い。いずれにせよ、何をもって”習作”すなわちプレパラトリードローイングとするか、その境界は不鮮明で、ここに集めた作品群も同様だ。十分な完成度を持った作品とみなせるものも多くあるし、これまで創作し完成としてきた作品のうちにも、その質にまったく満足できないものも多々ある。してみれば、美術家の創作人生こそ、より完成度の高い何かを目指して歩を進める習作そのものであるかもしれない。

イギリス湖水地方在住の日本人美術家 | JAPANESE ARTIST IN THE ENGLISH LAKE DISTRICT | UNITED KINGDOM

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