top of page
email signature logo.png
Exhibition Scene at the Blue Gallery

Art Project

Art Project

A Letter to the Earth from Beatrix

Allan Bank, The National Trust, Grasmere

Season 1:

Soft Opening: 2022/03/16 - 2022/09/22

Hard Opening: 2022/09/23 - 2022/12/15

Season 2:

2023/05/27 - 2023/10/29

ナショナル・トラストよりコミッションを受け、英国芸術協議会より助成を得て、2022年アラン・バンク(グラスミア)にて開催したソロ・アートプロジェクト『A Letter to the Earth from Beatrix』。本プロジェクトでは、ビアトリクス・ポターの多岐にわたる業績を称えて、アラン・バンク邸内の広大な壁面に二つの壁画(一方はビアトリクス・ポターの肖像、他の一方はいにしえのトネリコの大樹)と、動物の肖像画シリーズを発表、これまでで最大規模のソロ・プロジェクトとなった。

 

本プロジェクト開催の地アラン・バンクは、かつてウィリアム・ワーズワースとその家族、そしてハードウィック・ローンズリー牧師とその妻エレノアが住んだ邸宅。ワーズワース、そしてローンズリー夫妻はいずれも湖水地方の自然保護活動家として知られ、その情熱を継いで人生を注ぎ、次代に計り知れない遺産をのこしたのがビアトリクス・ポターその人だった。本プロジェクト『A Letter to the Earth from Beatrix』は、その栄誉を称え、その今日的な意味を問い、過去と現在、そして美術と環境保全の思いをつなぐものとなった。好評を得、翌年も展示作品を新たにプロジェクトは継続されることとなった。

Wordsworth, Rawnsley & Lake District

Rydal Mount, Ambleside

2021/08/14 - 2021/09/30

コロナウィルス危機で影が薄く感じられるものの、2020年はイギリス湖水地方にとって重要な年。ウィリアム・ワーズワース生誕250周年であり、またハードウィック・ドラモンド・ローンズリー没後100周年という記念の年だ。ワーズワースは周知の通りロマン派を代表する桂冠詩人、一方ハードウィックは英国国教会牧師であり、ナショナル・トラスト創立者の一人。二人はまさに湖水地方の自然美を護った環境保護の先駆者だった。

 

この記念すべき年を祝して、英国芸術協議会より緊急事態対応基金の助成を得、新たなアートプロジェクト『Wordsworth, Hardwicke and Lake District』に着手し、翌2021年、ライダル・マウントにて個展として発表した。 

Conversation with Ruskin

Blue Gallery, Brantwood, Coniston

2019/08/08 - 2019/11/17

The Ruskin, Lancaster University, Lancaster

2020/01/23 - 2020/02/28

2019年はジョン・ラスキン生誕200周年の年。美術家、美術評論家、文筆家、思想家、オックスフォード大学教授を兼任、ゴシック・リバイバルを牽引し、ラファエル前派やアーツ&クラフツ運動の思想的基盤となった英国ヴィクトリア朝時代の巨人。これを記念するアートプロジェクト『Coversation with Ruskin』が開催の運びとなった。

 

展示の中心には、ラスキンの肖像画を据えた。平行軸にオーバーラップさせた複視画として描いたこの肖像は、支持体の表面から別次元の像が浮かび上がるような錯視効果を狙ったものだ。これにより、人間存在の神秘に思いを馳せ、可視と不可視、物質と精神の隔たりといった、人間だけが持つ抽象的概念への問いかけを試みた。本肖像画に加え、自然観察から学ぶことを創造性の基礎に据えていたラスキンの思想を映した一連の作品も制作・発表した。

 

本プロジェクトは英国芸術協議会より助成を受け、ラスキンが晩年終生の住まいとしたブラントウッド(コニストン)、次いでランカスター大学のラスキン研究の殿堂The Ruskinにて巡回展として実現した。

Wordsworth and Bashō: Walking Poets

Itami City Art Museum Kakimori Bunko, Hyogo, Japan

2016/09/17- 2016/11/03

 

Wordsworth Grasmere (前ワーズワース・トラスト)およびThe Walkの共同キュレーションにより、伊丹市立美術館柿衛文庫にて開催された『ワーズワースと芭蕉:歩く詩人』展。本展は、イギリスはウィリアム・ワーズワース、日本は松尾芭蕉という二大詩人の直筆原稿や書画などとあわせ、イギリス及び日本から総勢20余名の現代美術家の作品を一堂に集め、特別企画展として開催された。

 

本展への招聘に当たり、ボクはこの歴史的な二人の詩人が相対しつつ、時空を超えて静かな対話を楽しむ様子を、四連画様式で作品として完成させた。本作品は、ボクにとって日本の伝統美術様式(本作では、襖絵を想定)にはじめて本格的に取り組んだもので、古典的な美学と現代的な美術理解との内省的な対話を促すものとなるよう企図した。

 

柿衛文庫の所蔵品は俳書を中心とする書籍約3500点、軸物や短冊など真蹟類約7500点を数え、東京大学付属図書館の「洒竹・竹令文庫」、天理大学付属天理図書館の「綿屋文庫」とともに日本三大俳諧コレクションと称されている。

I Wandered...

A Celebration of the 200th Anniversary of the Publication of William Wordsworth’s ‘Daffodil’ Poem

Rydal Mount, Ambleside

2015/04/11 - 2015/08/31

本プロジェクトは、ウィリアム・ワーズワースの代表作『水仙』最終稿出版200周年を記念して、ライダル・マウントにて開催された。 ボクは、この詩の象徴である水仙を主題に、新作シリーズを制作し、その主要作品として、ワーズワースの二連肖像画《Daffodils(Diptych)》を発表した。本作品は、歴史人物を描いた初の試みであり、シリーズ中最も困難な作品となった。

 

展覧会は、地元および全国の主要メディアに取り上げられた。Westmorland Gazette、BBC Radio Cumbria、The Independentなどが報道し、特にThe Independentでは、ワーズワースの二連肖像画《Daffodils(Diptych)》が「200年ぶりにワーズワースの肖像画を発表」との見出しで大きく紹介された。

The Way I See

Sugar Sotre Gallery, Brewery Arts Centre, Kendal

2013/07/19 - 2013/09/27

Japan House Gallery, Daiwa Anglo-Japanese Foundation, London

2013/10/24 - 2013/12/13

本プロジェクトは、現代美術における肖像の意味を模索するものとして構想した。古くはギリシア時代にまで遡り、キリスト教文化に取り入れられて携帯用祭壇として用いられた二連画様式を敷衍し、二つの異なる肖像を上下に並置し、12点の二連肖像画として発表した。

 

一方はボクが湖水地方で個人的に出会った人々を、他の一方は圧倒的大多数の描かれることなかった/ない/ないであろう人々を象徴的に描いた、当地方で見出された一連の落ち葉を描いて二連画として構成した。それにより、肖像として描かれる対象−−それは往々にして社会的地位と財を持つ者に限られる––の特権的地位を敷き詰められた落ち葉の零地点に並置し、それらが美術家としてのボクの日常の視点で結び合わされることで、無限の対話の可能性を模索したのだ。

 

本プロジェクトは2013年、初の英国芸術協議会(Arts Council England)助成プロジェクトとして、ブルーワリー・アーツ・センター(ケンダル)および大和日英基金のジャパンハウス・ギャラリー(ロンドン)にて、巡回展として発表された。

Natural Poetry

Rydal Mount, Ambleside

2005/11/04 - 2005/11/28

2005年、英国ロマン派の桂冠詩人ウィリアム・ワーズワースが37年にわたって暮らしたライダル・マウントにて行った、 現代詩人ガリー・ボズウェルと若きチェリスト、 ヨシカ・マスダとのアートコラボレーション。それは、家族で暮らし始めたイギリス湖水地方において、かつての偉大な詩人との対話の可能性を模索したものだった。 そして、1989年に東京・青山で個展を開催して以来、20年以上にわたって沈黙を守ってきた自身の、イギリスにおける芸術の旅路の始まりとなる画期的なプロジェクトとなった。

 

個人的には、文字と視覚イメージとの間の創造的なかたちを模索しつつ、このシリーズの創作に臨んだ。これはまた、墨とアクリルを併用してのオリジナル線描法を駆使した最初のシリーズとなった。さらに、本プロジェクトは、既成のホワイトキューブ(つまり、ギャラリー)という枠組みを超えた歴史的建造物でのアート・インターベンションの最初の試みともなっている。

  • Instagram
  • Facebook
  • LinkedIn
  • YouTube
  • Vimeo
bottom of page